中国福祉住宅改修研究プロジェクトオープンセレモニー

中国高齢者住宅改修研究プロジェクトオープンセレモニーが1218日に成都で開かれ、

 張福祉コンサルティングが協力パートナーとして主催者から招かれ、「日本の住宅改修における発展と現状」の講演を行いました。

 

 

 

 

オープンイベント会場 

約300年前の清代に築かれた古い街並み中の会館で開催

 中国では後期高齢者が増えるとともに、転倒による高齢者身体状況の悪化、高額な医療費の発生(関係者によると、転倒による医療費と介護スタッフの費用が年間800万円必要とされます)、家族と社会の介護負担増の課題が急増しています。福祉住環境整備、介護用品のニーズが増えてきています。

 

 

 講演テーマ:「日本における住宅改修の現状と発展」

日本福祉住環境コーディネーターの理事 鴇田一夫先生も招いて発表しました。

中国の高齢者住宅現状と課題

 中国の高齢者の多くは築30年以上の住宅(一部団地住宅)に住んでいる事が多く、

 高齢者住宅において、移動環境の不整備と使用する素材によるバリアーが多く見られます。具体的には

・エレベーターがない、お出掛け難民が発生

・必要なところに手すりが取り付けてない、介護者の負担が増え、ヒヤリはっと多発

・床が滑りやすい、入浴しにくいなど問題点があります。その対策として現在、一部の地域では階段昇降機会社による上りおりサービスの導入、政府自治体における手すりの取り付け、滑りにくい床材の変更など、住宅環境整備が一部、ハード面を中心に提供しています。

 

 

 

現地の低収入家庭で行われた住宅改修の一例。政府が費用を負担します。

このように、手すり、滑り止めの取り付けなど、「問題点」の改修が多い。

今後の展開

 2015年年末までに、中国では60歳以上の人口は2.3億人に上ります。さらに、2025年、3億人に達し、総人口の20%占めます。今回のオープンセレモニーでは、政府機関、メディア、教育機関、海外(日本)の福祉住環境専門家を招かれました。これから福祉住環境における注意喚起、海外経験の学び、ICU商品の強化、転転倒防止商品の開発など、とことん前へ進む姿勢と具体てきな動きを見えました。

 中国では地域によって、介護用品も政府の給付範囲に入る政策が出ています。介護用品の市場成熟期がまもなく到来です。日本の介護用品や住宅改修を行われている事業所も是非現地のニーズを把握したうえで、商品開発と市場開拓を進める事が大事だと感じております。

  

 また、中国の政府と福祉サービスの提供事業者に、目の前の問題点の改善ではなく、福祉としての総合理解、人材の教育、現地のニーズにあった住宅改修商品の開発、アセスメントシステムの構築も重要だと伝えました。 

 

 今回にあたって、日本福祉住環境コーディネーター協会理事鴇田一夫先生、またほかの日本福祉住環境の第一線で活躍されている方々のご協力を心より感謝を申し上げます。

 日本の福祉を世界へ、これからも頑張っていきます。